2011年12月19日月曜日

Alva Noto

Alva Notoの音は冷徹だ

ノイズを本来の意味から少しも隠そうとしない。
ノイズであるということそのものを、さわりの良い音楽構造にのせて突きつけようとする。ごく普通のビートの中に潜ませる。和音も巧妙だ。美しい協和音。背景では冷蔵庫のモーターが規則的にうねっている。ビープ音がときおりリズムを強調する。

わたしは、機械音の不気味さ冷徹さと、それが音楽的に鳴ることの間の遠い距離を感じる。わたしはビートに合わせて体を揺らす。体の一部がモーターになってしまったかのように。

美しいノイズ??Alva Noteにそんなものは存在しない。彼はノイズをろ過して柔らかくなどしない。ノイズというものは本来、体にとって攻撃的なものだ。彼はその異質なものを体に取り込ませようとしている。

ノイズ本来の意味を隠さないところにAlva Noteの美しさがある。
そして、どれくらい自分がそれを受け入れているのかというところにその人物の立ち位置がある。

0 件のコメント: